※2019年4月5日夜 最終実践検証結果
商品の概要
ツルリ公式サイト:https://www.bcl-brand.jp/product/product-1073/
まず、商品コンセプトについてですが、商品パッケージの裏に、上記のような説明があります。
角栓を落とすメカニズムとしては、まず、毛穴をじわっと開き、角栓やメイク汚れ等を溶かし出して、角栓を除去するという方式のようです。
先日検証していたガスールペーストや、白泥ペーストは、このような角栓を落とすメカニズムの解説は一切なく、これだと角栓を吸着して落とすのか?それとも角栓を溶かして落とすのか?どのような仕組みで角栓を落とすのか?がわからず、このため本当に角栓を落とせるのか?半信半疑で使用していました。
今回のように、角栓を落とすメカニズムがしっかりと書いてあれば、きちんと納得した上で使用できるので、本当に角栓を落とせるのか?について、かなり信頼度が上がります。
今回の商品名は、「温感クリーム」となっており、パッケージの裏には、温感成分としてパワーストーン沸石が使われていることが書かれています。
このパワーストーン沸石(ゼオライト)とは何か?ですが、これは多孔質の天然鉱物で、加熱すると水を離脱して沸騰しているように見えることから、沸石という名前がつけられています。
多孔質というのは、細かい穴が開いた構造を意味します。なので、パワーストーン沸石は、この穴で汚れを吸着する作用を使い、よく洗浄剤に使われています。
今回の商品は、パッケージの裏には、温感成分としてパワーストーン沸石と書かれていますが、前述の通り、パワーストーン沸石の作用は吸着です。基本的にゼオライトは鉱物の一種なので、これ自体に発熱作用はないと思うので、ここは少し疑問を感じました。
以下、Wikipediaの解説にも、ゼオライトの用途としては、吸着剤、洗浄剤と書かれており、どこにも「温感」という用途は書かれていません。
>>ゼオライト – Wikipedia
なので、パッケージの裏には、汚れ吸着成分としてガスールと微粒子活性炭が使われ、温感成分としてパワーストーン沸石が使われていると書かれていますが、個人的にはガスール、微粒子活性炭、パワーストーン沸石の3つとも汚れ吸着成分になると考えています。
ためしに、本当に暖かいと感じるのか?温度を測って検証してみました。
まず、上記はチューブから出した直後の温度で、温度は20.8℃でした。
人間が温かいと感じるには、人間の体温以上に温かくないといけないわけなので、この温度だと、むしろ冷たいと感じる温度だと思います。
空気とふれあうことで熱を持つ可能性もあったため、しばらくスプーンで混ぜてみたところ、21.8℃と、わずかに上昇しましたが、この程度のわずかな上昇だと、混ぜたことにより部屋の室温が伝わり、上昇した可能性が高いと思います。
肌の油分と反応し、熱を持つ可能性もあったため、油を入れて混ぜてみたところ、22.5℃と、さらにわずかに上昇しましたが、やはりこの程度のわずかな上昇だと、混ぜた時間が長くなったことにより部屋の室温がさらに伝わり、またわずかに上昇した可能性が高いと思います。
他にも発熱する仕組みを考えてみたのですが、「空気と混ざる」「油と混ざる」くらいしか思いつきませんでした。水と混ざって反応することも考えたのですが、今回は使用方法として「水気を切った肌にご使用ください」と書かれているため、それはなさそうです。
そもそも、人間の体温は36℃と、かなり高温であり、その高温の私達が、物体を温かいと感じるには、36℃以上と、かなり高い温度が必要となります。そしてクリームが、自ら、この温度を発することは、そんなに簡単なことではないように思います。例えばホッカイロのように、鉄を酸化させて、その時に発生する熱を利用する、といったような、複雑な仕組みが必要だと思います。
アットコスメの口コミランキングですが、この記事を書いている2019年4月3日現在では、どの部門にもランクインしていませんでした。
今回の商品は、売れ筋の人気商品だからという理由ではなく、毛穴ケアに特化したメーカーだからという理由で選んでみました。「毛穴はツルリ」と書いてある通り、ツルリは毛穴ケアに特化したメーカーなので、目標を毛穴ケア1点に集中させることができるため、効果のある商品である可能性が高いと思ったからです。
2019年4月3日朝 実践検証結果
本当に角栓が除去できるのか?の実践検証ですが、今回はマイクロスコープで、使用前/使用後の角栓の状態を観察することで、角栓が除去できたか?を確認します。
使用前/使用後で同じ角栓を観察しないと変化がわからないので、ほくろを目印に、同じ角栓を観察します。今回は、私の左頬にある、ほくろを目印に、ほくろ周りの角栓を観察してみます。他の商品でも、同じ角栓で検証を行っているため、他の商品との角栓の除去具合の比較も可能だと思います。
今回の商品は、洗顔後に使うクリームになります。洗顔は、特殊な作用のあるものを使うと、そっちの影響を受けてしまうため、一番王道の洗顔であると考えている、スキンライフ薬用洗顔フォームを使いました。
>>スキンライフ 薬用洗顔フォームで毛穴の角栓はとれるか?効果を検証
上記写真は、洗顔後の写真になります。上が低倍率、下がほくろ周りを拡大した高倍率の写真になります。
使い方としては、パッケージの裏に、上記のように書いてあります。
クリームを手に出してみると、このような感じです。
炭が入っているので、かなり小さい黒い粒子が見えます。微粒子なので、スクラブのようなザラザラした肌触りはなく、普通のクリームでマッサージしているような感覚です。
また、冒頭でも書いた通り、そもそもパワーストーン沸石自体に温感作用はないので、やはりマッサージしながらクリーム自体が温かくなる、といった作用は一切ありませんでした。
あと、「本品の使用後に、はがすタイプの鼻用シートパックをお使いいただくとより効果的に角栓を除去できます。」と書かれていますが、この表記には、角栓除去の効果を他商品に頼ってしまっている感じがして、あまり良い印象を持ちませんでした。
そもそも、はがすタイプのパックを使えば、角栓が除去できることはわかっています。しかし、このようなパックは、かなり吸着力が強く、はがす時に他の肌も強く引っ張られるため、あまり肌にいいやり方だとは思えません。
それよりも洗顔料で、他の肌に負担をかけずに角栓を除去したいという思いから、現在角栓除去効果をうたう洗顔料を検証しているわけです。
なので今回は、はがすタイプのパックは使わず、今回の商品だけで角栓が除去できるか?の検証を行います。
上記写真は、温感クリーム使用後の同じ角栓の写真になります。
結果、角栓は除去できずに残っていることがわかると思います。
また、角栓の形状についても、「角栓が小さくなった」とか、「表面が平らになった」といった変化も見られないように思います。
ただ注意してほしいのが、「今回の商品は、角栓除去について全ての人に効果がない」と言っているわけではないので、そこは間違えないようにしてください。というのも、私には効果はありませんでしたが、肌質というのは多種多様なので、他の人にも同じように効果がないとは限りません。もしかしたら、角栓の状態や肌質によっては、効果が出る人もいるかもしれません。あくまで私の実践結果ということで、参考程度にしてみてください。
角栓除去とは関係ありませんが、洗顔後は炭の粒子が残っていることがわかると思います。マッサージ後30秒ほどかけて、しっかりと水で洗い落としたと思っていたのですが、マイクロスコープで見てみると意外と残っているんですね。これはいい教訓になりました。洗顔料の洗い残しも角栓の原因になると思うので、すすぎはもっと長時間かけてしっかりと行う必要があると思いました。
洗顔後の水分、油分の測定を行ってみましたが、こちらは双方問題ありませんでした。
2019年4月3日夜 実践検証結果
上記写真は、洗顔後の写真になります。上が低倍率、下がほくろ周りを拡大した高倍率の写真になります。
朝は、温感クリーム使用後の写真に炭の粒子が残っているとコメントしていましたが、その後夜にスキンライフ薬用洗顔フォームで洗顔したにもかかわらず、上記写真を見ると、まだ炭の粒子が残っていることがわかります(赤丸部)。
今朝は、私のすすぎが足りなかったのだろうとコメントしていましたが、洗顔しても取れないとなると、これはすすぎ残しというよりも、炭の微粒子が、肌にくっついて離れにくい性質もあるように思います。
炭の粒子も汚れの一部なので、肌についたままにしておけば角栓の元にもなり、肌にもよくありません。これは炭を使うデメリットと言えそうです。
上記写真は、温感クリーム使用後の同じ角栓の写真になります。
結果、角栓は除去できずに残っていることがわかると思います。
角栓の形状については、拡大写真の左端の角栓を見ると、わずかにではありますが、角栓のサイズが小さくなっているように見えます。
今回は1分前後入念にすすいだのですが、やはり炭の粒子が確認できます(赤丸部)。洗顔しても取れないわけなので、すすぎだけで落とすのはかなり難しいでしょう。
温感クリーム使用前にも一度洗顔しているので、ここでまた洗顔をすると、油分を落としすぎてよくないので、洗顔することもできず、どうすることもできません。
2019年4月4日朝 実践検証結果
上記写真は、洗顔後の写真になります。上が低倍率、下がほくろ周りを拡大した高倍率の写真になります。
上記写真は、温感クリーム使用後の同じ角栓の写真になります。
結果、角栓は除去できずに残っていることがわかると思います。
角栓の形状についても、あまり変化はないように思います。昨日は「わずかに角栓のサイズが小さくなった」とコメントしていましたが、今回は洗顔後の状態でも、角栓が小さかったので変化がわかりにくかったです。
2019年4月4日夜 実践検証結果
上記写真は、洗顔後の写真になります。上が低倍率、下がほくろ周りを拡大した高倍率の写真になります。
上記写真は、温感クリーム使用後の同じ角栓の写真になります。
同じく、角栓は除去できず、角栓の形状の変化もないように見えます。
3日、4日の朝の洗顔により、角栓を徐々に小さくできており、今回は洗顔前の状態でも、角栓は小さい状態でした。やはり小さいものをさらに小さくするのは難しいようで、今回は特に変化なしという結果でした。
2019年4月5日朝 実践検証結果
上記写真は、洗顔後の写真になります。上が低倍率、下がほくろ周りを拡大した高倍率の写真になります。
上記写真は、温感クリーム使用後の同じ角栓の写真になります。
角栓は除去できず、角栓の形状の変化もないように見えます。
2019年4月5日夜 実践検証結果
上記写真は、洗顔後の写真になります。上が低倍率、下がほくろ周りを拡大した高倍率の写真になります。
上記写真は、温感クリーム使用後の同じ角栓の写真になります。
同じく、角栓は除去できず、角栓の形状の変化もないように見えます。
何度使ってもあまり進展が見られないため、検証はこれで終了としたいと思います。
まとめとしては、角栓がある程度大きい状態であれば、クリームを使用することにより、わずかに小さくすることは可能でした。
ただ、何度か使用し、クリーム使用前の角栓が、そもそも小さい状態になってくると、クリームを使っても、ほとんど効果は見られない、という結果でした。
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